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「プロジェクト・ヘイル・メアリー」読了

2024年3月6日

ネタバレあり!!!!!!!

大雑把にいうと太陽光の減衰による人類の危機を救うために、 宇宙船ヘイル・メアリーに科学者グレースが乗って解決の鍵となるタウ・セチへ向かう話である。 上下巻合わせて720ページくらいあるが、退屈な部分が全然なくてするすると読み進めることができた。

とにかく楽しいSFだった。人類の危機、宇宙の旅、異星人との回合とコミュニケーションの試み、 未知の生命体や物質、それらを用いた科学実験、異星での生活などなど、SF要素が盛りだくさんで、 その中でも異星人ロッキーとグレースのやり取りが面白かった。 時間の概念や単位のすり合わせ、それぞれの身体的特徴の分析、 単語の照合、文化の交流があり、しかもなかなかに科学的に考え抜かれているので、 現実味があってとてもワクワクした。 そう、この話はとても現実味があるのだ。だから面白い。 現実味がなさそうなものといえば、アストロファージの特性だと思う。 ただ、それ以外はかなり現実味がある。アストロファージを中心にしているおかげでSFになっている感じだ。

グレースもロッキーも科学者として、エンジニアとしてかなりの地力があり、 持っている知識や力を駆使して、さまざまな危機を乗り越えていた。 私もそんなエンジニアになりたいなぁなんて思った。